(なんだか最近、あの上司と話すと気持ちが沈む)
(職場のあの人が近くにいるだけで、ピリピリする)
——そんな“違和感”を抱いたとき、それがもしかすると 不機嫌ハラスメント(通称:フキハラ)なのかもしれません。
フキハラは、いわゆる「セクハラ」「パワハラ」「モラハラ」とは少し性質が異なり、言葉や暴力ではなく、“態度” や “雰囲気” で相手を追い詰めるものです。
最近、社内の心理的安全性を重視する動きのなかで、ハラスメントの形のひとつとして注目されています。
特に女性社員の場合、「あのとき感じたイヤな空気」「ただの機嫌の悪さだったのかな…」と、自分の感覚を疑ってしまいがちです。
でも、その“モヤッ”とした違和感、決して無視してはいけません。
なぜならフキハラは、「本人に悪意はなかった」と言われやすいぶん、周囲や自分ですら“ハラスメント”と認めづらいからこそ、心身や働きやすさに影響を及ぼしやすいのです。
ここでは、
という疑問に答えるべく、職場でフキハラを受けやすい女性が感じる“違和感”の正体、加害者にありがちな特徴、対処法までを丁寧に整理します。
自分の感覚を“大丈夫”で片づけず、ぜひ「心の防衛ライン」を一緒につくってみてください。

繊細な私は空いての些細な言動でも「あれ、不機嫌…?私なんかした…?
って思っちゃう…
フキハラって結局なんなの?職場で起きる“雰囲気での圧力”
フキハラの定義とは?また、グレーゾーンになりやすい理由
フキハラは、上司や同僚などが“不機嫌な表情・態度・口調”をあえて表し、それによって周囲に不快感や心理的圧力を与える行為を指します。
暴言や身体的な圧力ではなく、
など、言葉ではっきりしない“感情の放出”が特徴です。
ただし、このような行為は法律やガイドラインで明確に“ハラスメント”と定義されているわけではなく、多くの場合 “グレーゾーン” に留まります。
加害者が「ただ機嫌が悪かっただけ」「冗談のつもりだった」と言うことも多く、被害者側も「気のせいかもしれない」「言いすぎじゃないか…」と悩みやすいのが現実です。
だからこそ、「ハラスメントかどうか分からない」「自分が過剰に敏感なのか?」と自問し、声をあげづらくなる。フキハラの厄介さは、そこにあります。
フキハラは見過ごされやすい…?
フキハラが見過ごされやすい背景としては主に3つあります。
- 伝統的なハラスメント(パワハラ、セクハラ、モラハラなど)に比べて、フキハラは“態度”ベースなので、客観的な証拠が残りにくい。
記録や証言が乏しいと、「ただの気分の問題」で片づけられてしまう。 - 最近は、企業や組織で「心理的安全性」の重要性が言われるようになってきており、以前よりもハラスメントへの意識は高まっていますが、
現場レベルでは「ハラスメントか微妙」「過剰な反応では?」という認識のズレが残っている場合があります。 - とくに女性というだけで「気を遣われている」「配慮されている」と自己解釈してしまったり、「この人はこういう性格だ」と諦めてしまったり――加害者との関係性やジェンダー構造も、被害を見えづらくする要因になります。
「女性」はフキハラを感じやすい?職場で起きやすいケース

職場での社会的・心理的構造
多くの日本企業では、管理職や意思決定層に男性が多く、
「男性上司 × 女性部下」
「男性既存メンバー × 新しく入った女性」
のような構図が残る場合があります。
こうした環境では、女性が“場の空気を乱さないように”気を使いすぎたり、逆に“冷たい態度”をあやまって「厳しさ/指導だ」と解釈されやすかったりします。
また、女性はしばしば「会社の和」を守るために立ち回ることを美徳とされがちで、「不機嫌な空気」を見て見ぬふりをしたり、自分の感覚を押し殺してしまったりしやすい傾向も。
これにより、フキハラは「我慢すべきもの/当たり前のこと」と見なされがちなのです。

異性だと気の遣い方が違ったり、輪に入れずに変に気を遣うこともあるよね…
でもそれって結構仕方のないことだと思うんだ…
フキハラを感じやすいのケース
例えば…
こういった“違和感”は、「仕事ができないからだ」「性格の問題だ」と自己責任で片づけられやすく、被害者は「私の受け取りすぎ?」と自分を責めがち。
でも、こういう行為こそが典型的なフキハラのサインです。
職場でフキハラをする “加害者の特徴”
ここでは、職場でフキハラを起こしやすい加害者に見られがちな特徴を挙げます。
ただし「すべての人が当てはまる」というわけではなく、
「こういう傾向がある人もいる」という参考として捉えてください。
認識1:自分は「機嫌の波があるだけ」、「気分屋」と思っている
フキハラ加害者の多くは、「自分はただ機嫌が悪かった/ストレスがあっただけ」「誰かに八つ当たりしたつもりはなかった」と言いがち。
言い方や態度が冷たくても「暴言じゃないから」「しかたない」と自分を正当化する。
つまり、本人に自覚がないことが多く、被害者が「言いすぎかな…」「過敏かも」と迷う余地を残す。
認識2:感情コントロールが苦手 or ストレス管理ができていない
私生活や別のストレス(家庭、プライベート、業務量)を持ち帰りやすく、それを“そのまま”職場で出してしまう人。
とくに管理職や上司がこうしたタイプだと、下にいる女性部下は理不尽な態度にさらされやすい。
認識3:パワーバランスを背景に「無言の圧力」を使いやすい
暴言や明確な指示ではなく、不機嫌という“空気”で威圧・コントロールしようとする。
声を荒げない分、外からは見えづらく、証拠も残りにくい。
特に、性別・年齢・役職の差がある関係(例:年上男性上司 × 若手女性部下)では、こうした“静かな圧力”が効きやすい。
認識4:「注意される理由がある」と正当化しやすい
「お前、最近元気ないよな」「やる気あんの?」のような言葉で、部下のモチベーションや自信を揺さぶる。
もちろん、中には“業務指導”という建前の人もいるが、指導の範囲を逸脱し、“感情処理”を混ぜ込む人も。

不機嫌なやつはマジでどうでもいいと思うけど、自分はあーいう風になりたくないとも思う…気をつけよ…
それ、「ただの機嫌」じゃないかも — フキハラのサインチェック
自分の感じる“違和感”は、決して見過ごしてはいけない。
以下のようなサインがあれば、フキハラの可能性があります。
| サイン | 説明 |
|---|---|
| 「ため息」「深いため息」を頻繁に向けられる | ミスをした/確認しただけでため息。本人は「疲れてるだけ」と言うかもしれない。 |
| そっけない返事/無視/質問をはぐらかされる | 質問・報告・相談をしても、必要な返事や説明が返ってこない。これも雰囲気での圧力。 |
| 他の同僚と態度があきらかに違う | 同じチーム内で、あなたにだけ冷たい・態度が違う。 |
| 会議や飲み会など公の場で無視/無関心 | 意見を言っても反応なし、会話が遮られる、声をかけられないなど。 |
| 自分が疲れ・不安・ストレスを感じるようになる | 無言の圧力は“心理的安全性”を削ぎ、メンタルをすり減らす。 |
もしこうしたサインを感じているなら、それは決して「気のせい」ではない可能性があります。
特に女性で「同僚や上司が男性中心の職場」「雰囲気で波風立てたくない」という思いが強い人ほど、「これって自分だけ?」と思い込みやすいので、自分の感覚に正直になることが大切です。

動物的な勘っていうのかな?なんか違和感を感じた時って、わかるよね…
どうすればいい?感じた違和感を「あなたの正解」に変える方法
まずは “記録” を
言葉や態度によるハラスメントは、証拠として残りにくいため、まずは 日時・場所・言動内容・そのときの自分の感覚・周囲の反応 をメモや日記で記録するのが効果的です。
何があったか、どんな雰囲気だったかをできる限り具体的に残すことで、「ただの気のせい」のレッテルを防ぎやすくなります。
信頼できる人に相談・報告を
一人で抱え込まず、信頼できる同僚・先輩・友人、あるいは社内のハラスメント相談窓口(人事・コンプライアンス部門など)に相談を。
会社には、労働環境を守る義務があります。
相談の際は、記録した内容を使って「いつ・どこで・誰が」「どんな態度」をしたか、そして「それによってどう感じたか/業務にどう影響したか」を整理して伝えるのがポイントです。
第三者や外部機関に頼ることも視野に
もし社内で相談しづらかったり、改善されない場合は、外部の相談窓口や労働局、社外のハラスメント支援団体などを検討するのもひとつの手です。
被害が続くと、心身の健康やキャリアに影響が及ぶ可能性がありますから、「我慢する」という選択肢はおすすめしません。
自分の “心の防衛ライン” を決める
「これ以上は耐えたくない」「この態度は許せない」と、自分の中で線を引くことも大切。
場合によっては部署異動、転職なども視野に入れて、自分を守る“出口”を作っておくのも、長い目で見たときに重要です。

結局自分を守れるのは自分しかいないからね、我慢するくらいなら何か行動したほうがきっと心の安全を守れると思う…
フキハラ対策 — 組織・会社に求められること
フキハラは個人の問題とされがちですが、実は組織として取り組むべきハラスメントです。
最近では、ハラスメント対策の一環として、フキハラにも目を向ける企業が増えてきています。
こうした体制があると、「雰囲気で我慢する」必要がなくなり、被害者が声をあげやすくなります。
まとめ

あなたが職場で感じた
「なんかおかしい」
「居心地が悪い」
「あの人が近づくと頭(体)が重くなる」
――その“違和感”は、決して無視するべきではありません。それはもしかすると、形の見えづらい “不機嫌ハラスメント(フキハラ)” かもしれないのです。
フキハラは、言葉や行動が明確な暴力や暴言ではないため、認識されにくく、被害者も「自分だけ?」と悩みがち。
でも、自分の感覚を大切にして、まずは「記録 → 相談 → 線を引く」というステップを踏むことで、「感じたこと」をあなたの“正解”に変えることができます。
そして、もし職場が変わらないなら、自分の安心と健康を第一に考えて行動すること――それが何より大切です。あなたの感じた違和感は、きっと間違いではありません。
あなたが安心して働ける環境になるよう、この記事が少しでも助けになれば嬉しいです。

きっと真面目で繊細な人ほどこういう悩みを抱えがちだと思う…
“無理はしない”でいきましょう…


